PsyclonE サイクロン 感想

Vanillaから1998年に発売された本作。
電脳空間系エロゲの先駆けと言うべき作品。
インターネットを題材にした作品はこの当時では珍しかったのでは。

psyclone

Windows10でも問題なく起動。
ディスクレスは可。
この時代の作品でディスクレスにできるのは最高。

パッケージに惹かれて購入したのだが、想像以上に楽しめた。
隠れた良作と言える。
この時代では数少ないフルボイス作品。
無論バッグログ等はない。

舞台は近未来。
電脳世界が発達しており、所謂ネットの世界にフルダイブしていく。
イメージ的にはBALDRに近い。
時代を先取りしているなと感じさせられる。
今でこそフルダイブものというのはありふれているが、当時はどうだったのかね。
まずインターネットの世界に意識を完全に飛ばすという発想が素晴らしい。
元ネタが別にあったかもしれないが。

割とテンポよく進んでいく。
展開にメリハリがあって楽しめる。
意外とテキストに笑わせられる
幼馴染ヒロインもいて、キャラクターは皆魅力的であった。

psyclone1

警察(スパイ)に協力するか否か。
とあるサブヒロインを救助するか否か。
などでルートが分岐する。
BADENDはいくつも存在するのだが、エンディング自体は4つだと思われる。
一応全てのパターンを検証したのだが、本当にこれで全てなのかはわからない。
何せCGが何%埋まったのか表示されないので。

一番印象に残ったエンディングは、幼馴染とのエンディングではなく、とあるヒロインを救うためにインターネット上に身を捧げ、そこで2人仲良く暮らしているのだろう、という最後だ。
このゲームのテーマに一番即しているエンディングとなる。
このゲームのテーマは、現実の自分とインターネット上の自分は果たして同一なのか、であると自分は考える。
その考えの下、一番制作陣が描きたかったエンディングは上記のものであろうと推測する。
個人的には、このエンディングでは主人公たちの主観的な目線でその後を描いてほしかったなと。
現実からの推測では少し弱いように思う。

psyclone2

インターネット上にコピーされた自分と、現実の自分。
いつの日か、現実でもそのようなことが問題になるだろう。
自分のデータは果たして自分なのか
主人公と、その父親の間にも同じ問題で軋轢が生じていた。
データ化された自分は正気を保てるのか。
などと考えてしまう。


全体として

想像以上に楽しむことができた。
批評空間データ数6と、全く知名度がない作品ではあるが、普通に良作である。
テキストも全く不快感を感じない。
CGもかなり綺麗で、現代でも通用するように思う。
是非、この独特の世界観に浸ってほしい。