ペトリコール 感想

MOREの遺産を引き継いでいるのではと思い購入した。
結論としては粗さが目立って微妙な内容。
だが、シナリオについてはこれからが期待できる光るものがあった。

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元々MOREで活動されていた東条サダヲ氏が中心となって制作されている。
歌唱は夢乃ゆきさんで、原画に南浜先生がいれば完全にMOREだった。
原画・シナリオはKiss&Crisisの制作陣。
Kiss&Crisisといえば主題歌の新時あさみさんが良かったなぁと思いつつ。
ちょうどKiss&Crisisが発売された頃のM3で夢乃ゆきさん、新時あさみさん、hanaさんのブースに寄って新譜を購入したのは良い思い出かな。
プロデューサーの東条氏は、一昨年2018年秋Character1のMOREブースで、ゴールデンアワーのユキ・夏未抱き枕カバーを購入した時に対応してくださったことを覚えている。

余談はこれまでにして、ゲームの感想に入る。
まず、一番気になったのは塗りである。
これは体験版当初からわかっていたことではあるが、原画は変わらないKiss&Crisisと比較しても絵が拙く見えてしまう。
当然抜きづらい。(抜いたが)
これは次回作までに改善してほしい一番の点。
やはり同じくらいのボリュームである少女シリーズなどと比較しても、塗りでユーザーに与える印象が変わってくる。
実力あるグラフィッカーを是非起用していただきたい

次にシナリオであるが、メインライターが新人のようである。
Kiss&Crisisでメインであった垂花氏は本人のツイッターによるとあくまでもサブで、メインではないとのことだ。
新人だからと言って評価に差を付けるわけではない。
物語の構成はそれなりに良かった。
えりかの病み方といい、灯里の対応といい、非常にリアルなのだ。
ただ、値段の割に短すぎたように思う。
やはりミドルプライスでヒロインが2人というのは無理があったのではないか。
これでロープライスであれば文句なかったのだが。

えりか

えりかについては人を選ぶように思う。
が、ユーザーに媚びない、万人受けを狙わないその姿勢は評価できる。
あのようなヒロインはなかなかいないので、新鮮味を感じた。
幼馴染なのに好きな人が実はある意味寝取られていた、これは逆の立場であっても病む。
誰しもが好きな人の初めてになりたいと思う。
その感情をダイレクトに描けていた。
フラれるシーンでも心に響いたね。

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灯里

この作品をプレイした人の多くはこちらのヒロインを好きになるのではないか。
自分も全く嫌いではない、が、あまりにもえりかが不憫だった。
灯里ルートでは父親が登場したが、まるで少女グラフィティの二番煎じ、とまでは言わないが、似たようなものを感じた。
ヒロインの感情という点ではリアリティがあってよかったが、父親の行動があまりにもおかしく、現実味に欠ける。
安易に銃を持ち出したことも冷めてしまう要因ではあった。
灯里ルートはえりかルートと比較すると少し物足りなかったかな、という印象。
また、ヒロインの行動が悪い意味で面倒くさかった。
ただ、こちらもヒロインの葛藤は上手く描けていたかな。

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ゲームとして

システムに特に問題はなかったが、全画面にした際に解像度が下がってしまった。
自分のパソコンの環境の問題か否かは不明。
Hシーンは上記の通り塗りが微妙なので、抜き性能としては不十分
曲は相変わらず良いが、夢乃ゆきさんのMORE感は薄れている。
つきかなのWith tomorrowは良かったが、ぬきたしのOPについて自分は好きではない。
今回も歌声にMinorityChange The Worldのようなエモさがなかったように思う。
サントラも購入したし、これからも応援することは間違いないが。

全体として

かなり粗さも目立ったが、光るものもあった。
感情の表現についてのみ見れば文句なしである。
塗りで全て損してしまっている。
これからも応援していくことには変わりない。
是非このままエロゲを制作していただきたい。
予約することが確定している次回作以降に期待する。